◆材質

▼サフィレットガラス
・通常１ or ０、蛍光８or ９
・ウランガラス様のグリーンが２
▼銀メッキの真鍮製
・フランスのアンティークの銀メッキはかなり厚く、類似のサフィレット製品でいくつか(出展中の数点含む)削れたり磨耗した部分から真鍮が見えていることがあるが、同じようにところどころ金色の地金の色が見えている
・研磨剤の入っていないクロスで拭く程度に留め、磨かない・非クリーニング推奨

◆商品の特徴

▼クラスターブローチのセンターストーンが15mm
・ラウンドカットでは最大クラス
・グリーンがかったサフィリーンでは見られるが、単品でも珍しいサイズ
・リヴィエールのネックレスでもこのサイズは使われないので、ネックレスをばらしたりして同じ大きさの類似品が出て来ることもない
・オリジナルのサフィレット製品ではほぼ残っていないサイズ(当時の既製品らしい品ではより大きいサイズの残存製品あり)
・大きいサイズで色が濃いのは少し稀、パープル寄りで、単純な深い青ではなく美しい濃色系統なのは珍しい
▼変形クラスターの変わった形
・個人的に初見
・イギリスのスタンダードな花型(ほぼ金メッキ・サフィレットはマットな質感&色暗め)に比べ、フランスものは変形クラスター(ほぼ銀メッキ・サフィレットは瑞々しいキラキラ感&色明るめ)多し
・大振りだが金具やカットのディテールは繊細
・カットは周りは比較的ラフなオールドカット、センターはやや細かめで動きのあるデザイン
・サイズは32 mm × 10 mm
▼爪がすべてフルールドリス(フランスの百合の紋章、菖蒲の具象化)
・大抵周囲のメレはシンプルな四つ爪だが、周りのガラスも〜7.50mm＆〜6.50mmと大きいためか、すべてがフルールドリスの爪留めでしっかり留められている
・中央の爪は幅も狭く特に細かいため、数が多い(その上周囲をガラスで囲まれているため、縁周りの欠けなし)
▼珍しい多様な色彩のコントラスト
・中央は濃い色でブルーも深く、ブルーの幅を二択にするとパープル寄り
・上下が中央の次に濃く、周りはアクア寄り
・周りの対角線上の二つが割としっかりグリーンの出る蛍光ガラス(苔のようなはっきりしたモスグリーンが斑に出るタイプではなく、黄緑寄りで全体が蛍光)で、クラスター部分は他も淡くグリーンがかった森林ガラスと思われる
・中央も蛍光
・取り巻きのガラスは反射光の鋭いタイプでキラキラ、リングとペンダントで出品しているイギリス物に近い輝き(リングの参考画像参照)
▼すべてのガラスがオープンセッティング
・裏側に金具がなく、バックフォイルもないが、光をよく取り込み輝きが強い
・周りはラフなオールドカットだが、全体によくフラッシュする
▼金具がすべてオリジナル
・ピンが元の長さを保っているものは珍しく、大抵は取り替えられているか、カット済み
・すべての爪がフルールドリスの意匠で装飾性のある細かい爪だが欠損なし

◆状態
・センターは裏に細かい傷及び面傷(ちょっと大きいが面傷のためあまり目立ず、表にほとんど影響なし)あり、よく見ないと分からない
・周囲は上部に縁欠け、右上に縁欠け、右に縁欠け、右下に縁欠け、左上に縁欠け、左の内側に縁周りの欠け、左下に面傷、下部内側に縁欠け
・一つ一つ細かくチェックすると完全なガラスなしだが、カット入りでキラキラしているため一見分からない
・古美色、クリーニングなし(アンティーク全般に言えることでもあるが、フランスの銀メッキは分厚いので日常使用で剥げることはないが、そのため銀製品と誤認して磨いたりすると、剥げて地金の真鍮が出て来るので要注意)


何かありましたらご質問下さい。